娘さんからの売却依頼でした。
数年前に父親が実家の建物内で自殺(縊死)をした物件を買い取ってほしいと連絡がありました。
お父様は元々、診療内科系の病院に入退院を繰り返しておられたようで、病状が良くなかったのか当時は入院されていたようです。そんなある日、突然に自宅に帰りたいと言い出されました。比較的自由度の高い病棟だったらしく、そのまま単独で自宅に帰られました。病院から親族へ連絡があり、そのことを聞きつけた依頼者の兄弟が最近の様子から気がかりなり、すぐに駆け付けたようですが、時既に遅く 救急車を呼び 病院に搬送されましたが、残念ながら息を引き取られたようです。
この様なケースについて、死亡の確認は搬送先の病院で医師が行っておりますが、実際には既に自宅で絶命されたのか、病院までは生きておられたか、若しくは搬送中の救急車の中で亡くなられたか、、、誰にも判断がつきません。しかしながら、一般的には亡くなった場所ではなく、そうなるに至った原因や行為が、重要な基準になるではないかと考えます。
業法でも明確な記述がありませんが、購入希望者の大きな判断基準になる事を鑑みて、場所如何に問わず、事故があった物件として取り扱う事が取引の安全性を担保でるのではなか、と考えます。